優れた看護能力を保持する専門看護師の仕事

看護師としてキャリアアップを目指す方に、専門看護師という資格が注目されている。看護業務のスペシャリストである専門看護師は、特定の医療分野での秀でた看護技術と、付随する能力の高さを証明する資格だ。同資格を受験する際には、大学院を出ていたり、実務研修の経験を5年以上積んでいたりするなど、相応の厳しい条件を満たす必要がある。

専門看護師の主な業務には、認定看護師では携わることのない、幾つかの専門分野が含まれる。具体的には、調整と倫理調整、研究の3分野だ。調整は、職場での円滑なコミュニケーションを実現する立場を担う役割を示す。勤務する医療機関において、関係各位との適切な連携を保ちながら、看護業務を滞りなく進めることを目指しているのだ。

倫理調整は、患者及び、周りの親族の方に生じた倫理的な問題への対応や、心に起きた葛藤の解決をサポートすることを意味する。手術が必要になった患者の家族に対しての説明や、不測の事態に陥った際の心のケアに役立てられる能力だ。研究は、専門知識や技術の向上、新規開発を目指した研究成果を実践することを目的とする。日々の看護業務の中で生じた課題を、専門看護師の視点で解決を試みたり、専門分野における技術の向上を図るための実践研究を行なっていく。専門看護師は、比較的新しい資格でもあるため、就労手当は勤務先によりバラ付きが見ら、働く病棟によって違いはあるが、資格に相応しい高待遇が与えられるのは間違いない。ワンランク上を目指すのなら専門看護師になることも視野に入れておくと良いだろう。